はしかゼロへ

はしかってなあに?

はしか排除に向けて

はしかをなくすということ

はしかは世界中からなくすことが可能な病気と考えられています。
その理由は次のとおりです。

  1. はしかウイルスは基本的にはヒトを唯一の宿主とするウイルスであり、ヒト−ヒト感染以外の感染経路は通常存在しない。
  2. 1度罹患すると終生免疫が獲得される。
  3. はしかのウイルスには多少のタイプの違いはあるが、どのウイルスに対しても現在のワクチンが共通して効果がある(周期的に大きな突然変異を起こしやすいインフルエンザ等との大きな違いです)。

ある一時期に徹底的に世界中の人に免疫をつけてしまえば(つまり、みんなが予防接種をうければ)はしかは他の人にうつることが出来ずに地球上から姿を消してしまうはずなのです。
  ☆天然痘は1980年に根絶宣言がだされました。次はポリオ、そしてはしかがそれに続く目標になっています。

はしかが無くなるまでの段階

WHO(世界保健機関)は、はしかを無くしていく各段階を次のように区分しています

第一段階:
制圧(control)期;麻疹は恒常的に発生しており、頻回〜時に流行が起こる状態、麻疹患者の発生、死亡の減少を目指す時期

第二段階:
集団発生予防(outbreak prevention)期;全体の発生を低く抑えつつ集団発生を防ぐことを目指す時期

最終段階:
排除(elimination)期;国内伝播はほぼなくなり、根絶(eradication)に近い状態

日本の目指す『排除』

 2003年、WHO西太平洋地域委員会総会において2012年までにはしかの排除を目標とすることが決定されました。それまで国内外からはしか対策に消極的と思われていた日本でしたが、この決議に賛成した事は多くの関係者に喜びの声をもって迎えられました。日本では2007年12月28日に法律改正が行なわれ、はしか排除に向けた国の明確な姿勢が示されました。
以後のはしかの排除を目指しての大きな施策としては次のようなものがあります

  1. MRワクチンへの変更と二回接種
    2006年(平成18年)4月から、はしかと風しんの予防接種は原則として混合ワクチン(MRワクチン)に変り、満1歳時と小学校入学前の二回接種になりました。
  2. 全数把握制度の開始
    2008年(平成20年)1月より、はしかと風しんは全ての医療機関において、診断した場合には全例保健所へ届けることになりました。
  3. 10代の若者に対する2回接種(第3期と第4期)
    日本での最近のはしか流行ではこれまでと異なって10代を中心に患者が多くなっています。この年齢では、はしかに対する免疫を持たない人が多く、2008年(平成20年)4月から中学1年生相当世代(第3期)と高校3年生に相当する世代(第4期)を対象にMRワクチン(はしかと風しんの2回目の接種になります)を5年間限定で開始しました。

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